こんにちは!
オリジナル御朱印帳の製作や、かわいい&カッコいい御朱印帳を手がけている日宝綜合製本の松尾です(^_^)/
神社仏閣や出版社、企画会社などから、オリジナル御朱印帳のデザインを依頼され、「一般的な冊子と同じ方法で入稿データを作ってよいのだろうか」と迷ったことはありませんか?
実際の入稿データでは、
「表紙の巻き込み部分が設けられていない」
「文字やロゴが端に寄りすぎている」
「箔押しの柄が細かく、きれいに再現できない」
といったミスがよく見られます。
こうした不備が入稿後に見つかると、データの修正や再入稿が必要となり、場合によっては予定していた納期に間に合わなくなることもあります。
御朱印帳は、表紙を厚紙に貼り込んで仕上げるため、完成サイズだけでなく、側面や裏側へ回り込む部分まで考えてデザインする必要があります。さらに、紙や布、ちりめん、友禅和紙などの素材、箔押し加工の有無によっても、文字や柄の見え方は変わります。
そこで今回は、オリジナル御朱印帳のデザインや入稿データを作成する際に、押さえておきたいポイントを詳しくまとめました。
御朱印帳の製作経験が少ないデザイナーの方も、デザインの意図と完成品の仕上がりとのズレを減らし、再入稿や作り直しを防ぐための参考にしてください!

オリジナル御朱印帳の製作はお任せ下さい。
神社仏閣様やデザイン会社様など向けに御朱印帳の製作サービスを承っております。「イメージが固まっていないけれど相談してみたい」そんな段階でも構いません。お気軽にお問い合わせください。
1. 御朱印帳は一般的な冊子と何が違う?
オリジナル御朱印帳のデザインを始める前に、まず知っておきたいのが、その独特な構造です。
一般的なパンフレットや書籍と同じ感覚でデータを作ると、完成後の見え方にズレが生じることがあります。御朱印帳ならではの製本方法と表紙の仕組みを理解しておきましょう。
蛇腹製本ならではの構造
一般的な冊子には、中綴じや無線綴じなど、用途に応じたさまざまな製本方法があります。一方、御朱印帳で多く用いられるのが、紙を折り返しながらつなぐ蛇腹製本です。

日宝綜合製本では、二つ折りにした用紙を重ね、貼り合わせながら一冊に仕立てていきます。完成した御朱印帳は、ページを左右へ連続して広げられる蛇腹状となり、用紙の裏側は内側に隠れる構造です。
そのため、一般的な印刷物のように、1枚の紙の表裏を使ってページを構成するものではありません。御朱印帳では用紙の裏側に印刷できないため、由緒や境内図、巡拝案内などを本文へ印刷する場合は、蛇腹製本の構造を踏まえてページを設計する必要があります。
本文への印刷を伴うオリジナル御朱印帳をデザインする際は、どの面に何を掲載するのか、入稿データを作る前に製本会社へ確認しておくと安心です。
表紙は厚みのある立体物
御朱印帳の表紙は、紙や布などの表紙素材を、厚みのある芯材へ貼り込んで作ります。
デザインデータ自体は平面ですが、完成品には正面だけでなく、厚みのある側面と、裏側へ折り込まれる巻き込み部分が生まれます。

この構造を考慮せず、正面から見える範囲だけでデザインを作ると、背景の色や柄が側面で途切れたり、神社名や寺院名、社紋、寺紋、ロゴなどが想定より端へ寄って見えたりすることがあります。
オリジナル御朱印帳の表紙データは、完成サイズの中だけを整えるのではなく、側面や巻き込みまで含めた一枚のデザインとして作成することが大切です。
手仕事が支える製本工程

御朱印帳は、一般的な冊子のように、製本機械だけですべての工程を完結できる製品ではありません。
本文紙の貼り合わせや表紙の糊付け、芯材への貼り込みなど、職人の手作業によって進める工程が数多くあります。そのため、仕様や製作部数にもよりますが、一般的な本や冊子よりも製作期間が長くなる傾向があります。
場合によっては、通常の冊子製作の2~3倍ほどの期間を要することもあります。
さらに、入稿後に巻き込み不足や画像解像度の不足、箔押しデータの不備などが見つかると、修正や再入稿が必要となり、製作開始が遅れる原因になります。
授与開始日、祭事、イベント、周年行事など、完成日が決まっている案件では、余裕を持った進行が欠かせません。デザインを作り込む前に、仕上がりサイズや素材、加工方法、納期を確認しておきましょう。
御朱印集めだけでない!地域・企業へ広がる活用法
オリジナル御朱印帳は、神社仏閣で参拝者へ授与・販売するものが代表的です。一方、現在では御朱印帳の製本技術を生かしたアイテムが、地域や企業、イベントなどにも広がっています。
日宝綜合製本では、企画会社や印刷会社を通じた製作をはじめ、コンサートグッズ、観光イベントのノベルティ、地域活性化を目的とした御城印帳や宿場印帳などを手がけてきました。
このほかにも、劇場で販売する「劇場印帳」、鉄道をテーマにした「鉄印帳」、バイクヘルメットショップで販売するオリジナル御朱印帳など、さまざまな製作例があります。
珍しい仕様では、御朱印帳の蛇腹製本を生かした小説の事例もあります。
販売用として高級感を重視するのか、イベントで配布するためにコストを抑えるのかによって、適したページ数や表紙素材、加工方法は変わります。
デザインを始める前に、依頼元から用途、販売方法、想定価格、使用する場面などを確認しておくと、目的に合った仕様を提案しやすくなります。
2.デザインを始める前に決めておきたい基本仕様
オリジナル御朱印帳をスムーズに製作するためには、いきなりデザインデータを作り始めるのではなく、まず基本仕様を整理することが大切です。前提となる条件を確認しておけば、途中の仕様変更やレイアウトの作り直しを防ぎやすくなります。
最初に押さえたい6つの基本項目
オリジナル御朱印帳を作る際、最初に確認しておきたい主な項目は次の6つです。
●仕上がりサイズ
●製作冊数
●使用用途
●表紙素材
●本文紙とページ数
●希望納期
箔押し加工を行う場合は、箔の色や加工する範囲も確認しておきます。表紙を保護するビニールカバーを付けるかどうかも、見積もりやデザインに関わる項目です。
仕様が曖昧なままデータ作成を始めると、途中でサイズや表紙素材が変わり、文字や柄の配置をやり直すことになりかねません。
特に、表紙素材と加工方法は、発色や箔押しの再現性に大きく影響します。少なくともこの2点は、デザインの初期段階で方向性を決めておくと安心です。
依頼元から必要な情報が十分に共有されていない場合は、デザインを始める前に確認しましょう。
用途で変わる最適な仕様
同じオリジナル御朱印帳でも、神社仏閣で授与・販売するものと、祭事や観光イベントで配布するノベルティでは、適した仕様が異なります。
販売用であれば、布表紙や箔押し加工を取り入れ、高級感や耐久性を重視するケースが多くなります。長く使ってもらうことを前提に、手触りや表紙の保護方法まで検討する場合もあります。
一方、イベントなどで配布する場合は、印刷表紙を選んだり、本文のページ数を減らしたりして、予算に合わせた仕様にすることも可能です。
製作部数を増やすことで、1冊当たりの単価を抑えられる場合もあります。少部数で製作するのか、まとまった数量を一度に作るのかによっても見積もりは変わります。
「販売価格をこの金額に収めたい」「限られた予算の中でも見栄えを良くしたい」といった条件がある場合は、見積もりの段階で予算感も伝えてください。
用途、冊数、予算が分かれば、表紙素材やページ数、加工方法を含めた、現実的な仕様を検討しやすくなります。
デザイン確定前の相談が手戻りを防ぐ
製本会社へ相談するタイミングは、完成した入稿データを送るときだけではありません。
「持ち込んだ布を表紙に使えるか」
「自社で製作している素材を活用できるか」
「ビニールやアクリルなどの特殊素材で作れるか」
といった相談は、デザインが固まる前でも可能です。
表紙に使用する生地や素材によっては、厚すぎて巻き込めないものや、薄すぎて糊が表面へ浮き出るものがあります。凹凸の大きな素材は、貼り込みや箔押しのテストが必要になる場合もあります。
使用できるか分からない素材を前提にデザインを完成させると、素材変更に伴って、配色や文字、ロゴの配置まで見直さなければならないことがあります。
大まかなイメージやラフ案の段階でも、製作できるか、どのような加工が適しているかを確認しておけば、デザインの意図を保ちながら完成まで進めやすくなります。
専用テンプレートで正確なデータ作成
日宝綜合製本では、オリジナル御朱印帳の表紙データを作るためのIllustrator形式のテンプレートを用意しています。
テンプレートには、完成時の仕上がり位置、表紙の側面や裏側へ回り込む部分、文字やロゴを配置する際の目安など、データ作成に必要なガイドラインが入っています。
一般的なパンフレットや書籍の表紙とは、塗り足しや巻き込みの考え方が異なります。過去に制作した冊子の入稿データを流用するのではなく、御朱印帳専用のフォーマットを使用してください。
仕上がりサイズや仕様によって必要な寸法が変わる場合もあります。デザイン作業に入る前に、製作する御朱印帳に合ったテンプレートを取り寄せておくと安心です。
3.表紙デザインで重要な「巻き込み」と「余白」
オリジナル御朱印帳の表紙では、正面から見える範囲だけを整えればよいわけではありません。
表紙素材を芯材へ貼り込む構造を踏まえ、側面や裏側へ回り込む部分まで含めて入稿データを作る必要があります。仕上がりを左右する巻き込みと余白の考え方を見ていきましょう。

完成サイズだけでは足りない表紙データ
オリジナル御朱印帳の入稿データで、特に多く見られるのが巻き込み部分の不足です。
例えば、仕上がりサイズが縦180ミリ、横120ミリの場合でも、180ミリ×120ミリの範囲だけに背景や柄を入れたデザインでは、表紙用のデータとして十分ではありません。
御朱印帳の表紙素材は、厚紙の正面から側面を通り、裏側へ折り込むようにして貼り付けます。そのため、実際に表から見える完成サイズの外側にも、表紙を包み込むためのデザインが必要です。
背景色や写真、連続する柄などを仕上がり線で止めると、製本した際に側面や角から下地が見える可能性があります。
巻き込みは上下左右5ミリ以上

表紙デザインには、仕上がり線の外側へ、上下左右それぞれ5ミリ以上の巻き込み部分を設けます。可能であれば、10ミリ程度まで背景や柄を伸ばしておくのが理想です。
縦180ミリ、横120ミリ仕上がりのオリジナル御朱印帳であれば、少なくとも縦190ミリ、横130ミリ程度までデザインを作り込む考え方になります。
ただし、必要な巻き込み幅は、表紙素材や製作する御朱印帳の仕様によって変わる場合があります。入稿データを作る際は、必ず日宝綜合製本から支給された専用テンプレートの寸法を確認してください。
巻き込み部分が不足すると、側面に芯材や下地が見えたり、表紙の角が不自然な仕上がりになったりします。裏側へ貼り込む面積が足りず、表紙の端が浮いたり、めくれたりする原因にもなりかねません。
巻き込みは、デザインをきれいに見せるだけでなく、御朱印帳の耐久性を保つためにも欠かせない部分です。
文字や社紋を守る安全な余白
神社名や寺院名、社紋、寺紋、ロゴ、メインモチーフなど、欠けてはいけない重要な要素は、仕上がり線から5ミリ以上内側へ配置することをおすすめします。
御朱印帳の表紙は、職人が一冊ずつ芯材へ貼り込んで仕上げます。丁寧に作業しても、素材の伸び方や厚みなどによって、ごくわずかな位置の違いが生じる場合があります。
仕上がり線ぎりぎりに文字やロゴを配置すると、製本後に一部が側面へ回り込んだり、想定より端へ寄って見えたりする可能性があります。
特に、紋やロゴを中央に大きく配置したデザイン、左右対称を強調した構成は、わずかな位置の違いでも目立ちやすいため注意が必要です。
文字やロゴの周囲には、画面上で少し広いと感じる程度の余白を設けておきましょう。
背景と柄は側面までひと続きに
表紙全体に写真や模様を使う場合は、正面だけでデザインを完結させないことがポイントです。
完成した御朱印帳には厚みがあり、手に取ったときには正面と側面が同時に目に入ります。仕上がり線で背景色や柄が切れていると、側面だけが無地になり、オリジナルデザインが不自然に見えてしまいます。
桜や紅葉、建築装飾、植物文様などの連続柄は、仕上がり線の外側にも自然につながるように配置してください。
写真を全面に使用する場合は、側面や巻き込み部分で一部が隠れることを想定します。社殿や本堂、人物の顔、ロゴなど、見せたい被写体を端へ寄せすぎないことが大切です。
写真の端に十分な絵柄がない場合、背景を引き伸ばしたり、画像を付け足したりする修正が必要になることがあります。使用する写真やイラストを選ぶ段階から、巻き込みに使える余白を意識しておきましょう。
表題の位置に決まりなし
御朱印帳の表紙では、左上付近に「御朱印帳」と記した短冊や文字を配置するデザインがよく見られます。
ただし、「御朱印帳」の文字は、必ず左上に置かなければならないものではありません。中央や右側、下部など、表紙全体のデザインに合わせて自由に配置できます。
神社名や寺院名、社紋、寺紋、イラストなどを主役にしたい場合は、あえて「御朱印帳」の表題を入れない方法もあります。
依頼元の意向やオリジナル御朱印帳のコンセプトに合わせて、適したレイアウトを検討してください。

企画段階の相談からOK!オリジナル御朱印帳のことならお任せ下さい。
持ち込み生地が使える?
箔押しが再現できる?
ビニール素材や、アクリル素材、自社で作っている素材で作れる?…など
企画段階のご相談ももちろん大丈夫です。お気軽にお問い合わせください。
4.表紙素材によってデザインの見え方はどう変わる?
オリジナル御朱印帳の印象は、表紙デザインだけでなく、使用する素材によっても大きく変わります。
同じ文字や柄でも、紙、布、ちりめん、友禅和紙では、発色や質感、箔押しの見え方が異なります。表現したいデザインと加工の再現性を見ながら、適した表紙素材を選びましょう。
コストと表現力を両立しやすい印刷表紙
比較的シンプルで、コストを抑えやすいのが、紙にデザインを印刷して表紙へ貼り込む仕様です。
写真やグラデーション、多色のイラストなど、箔押しだけでは表現しにくいデザインにも対応しやすく、色数の多いオリジナル御朱印帳を作る場合に向いています。
表面加工を施さない場合は、印刷の発色だけでなく、紙そのものの手触りや風合いも完成品の印象を左右します。
柔らかな質感や繊維感のある紙を選べば、印刷表紙でも落ち着いた高級感を演出できます。一方、発色の良い紙を使用すれば、鮮やかな色柄を生かした現代的な御朱印帳に仕上げることも可能です。
マットPPで高まる質感と耐久性

印刷した紙の表面に、マットPP加工を施す仕様もあります。
マットPPは、光沢を抑えたフィルムを貼る表面加工です。印刷面を汚れや擦れから守りながら、落ち着いた手触りに仕上げられます。
また、マットPP加工を施した表紙は表面が滑らかで、箔押しとの相性が良いのも特徴です。金や銀などの箔がきれいに乗りやすく、印刷による細かな柄と箔押しの輝きを組み合わせることができます。
背景を印刷し、その上から社紋や寺紋、ロゴ、名称などを箔押しすれば、デザイン性と高級感を両立したオリジナル御朱印帳に仕上がります。
格調と温かみを生む布表紙

オリジナル御朱印帳で多く採用されているのが、布地に箔押しを施した表紙です。
布ならではの柔らかな手触りと織りの表情があり、格調や温かみを表現できます。無地の布に名称や紋、ロゴを箔押しするだけでも、シンプルで存在感のある一冊になります。
布の色と箔色の組み合わせによって、仕上がりの印象も変わります。深い紺や紫に金箔を合わせれば重厚な雰囲気に、淡い色の布に銀箔を合わせれば上品で軽やかな印象になります。
ただし、布の表面に凹凸があるほど、細かな文字や柄は再現しにくくなります。箔押しをきれいに仕上げたい場合は、できるだけ織り目が細かく、表面が滑らかな布を選ぶのが基本です。
日宝綜合製本では、御朱印帳の製作に適したベースの布地をご用意できます。色や織り、手触りを確認しながら、表紙デザインに合う素材をお選びいただけます。
箔押し用データを作る際も、紙と同じ細かさで設計すると、文字や線がつぶれる可能性があります。布地を使用する場合は、再現できる線幅や柄の細かさを早めに確認してください。
柄を主役にできる「ちりめん」と「友禅和紙」


和の雰囲気を強く打ち出したい場合は、ちりめんや友禅和紙を使った表紙も選択肢になります。
ちりめんは、表面に細かな凹凸があり、無地の紙や布とは異なる柔らかな表情を持つ素材です。友禅和紙は、素材そのものに美しい色柄が入っているため、紙の意匠を生かした表紙デザインに向いています。
一方、素材に柄がある場合は、箔押しする文字やロゴが背景へ埋もれないように注意しなければなりません。
箔の色と柄の色が近いと、文字が読みにくくなることがあります。コントラストを意識して箔色を選ぶ、柄の少ない部分へ文字を配置する、周囲に余白を設けるといった工夫が必要です。
また、ちりめんや友禅和紙は、裁断する位置によって表紙に現れる柄が変わります。すべての御朱印帳で、模様の位置を完全にそろえることが難しい場合もあります。
一冊ごとの柄の違いを素材の魅力として生かすのか、特定の模様を一定の位置に出す必要があるのか、製作前に確認しておきましょう。
日宝綜合製本では、御朱印帳の製作に適した布地を用意しています。色や織り、手触りを見ながら、表紙デザインに合う素材を選ぶことができます。
持ち込み生地は厚みと凹凸がポイント
地域の伝統織物やオリジナルで製作した生地、自社で取り扱っている布などを、御朱印帳の表紙へ使いたいというご相談もあります。
ただし、すべての布が御朱印帳の製本に適しているわけではありません。
透けるほど薄い生地は、芯材へ貼り込んだ際に糊が表面へ浮き出たり、下地が透けたりする可能性があります。
反対に、トートバッグに使われるような厚手の生地は、表紙の角や裏側へきれいに巻き込めない場合があります。帆布も厚みや硬さによっては使用できますが、厚すぎるものは製本に適しません。
さらに、表面の凹凸が大きい布、伸び縮みしやすい素材、硬さのある特殊生地は、貼り込みや箔押しの難度が高くなります。
持ち込み生地を使用したい場合は、デザインを完成させる前に現物を日宝綜合製本へお送りください。厚みや伸縮性、糊との相性、巻き込みやすさなどを確認し、製作の可否を判断します。
素材によっては、有料で貼り込みや箔押しのテストを行う場合もあります。早い段階で確認しておけば、素材変更に伴うデザインの修正や、入稿データの作り直しを防ぎやすくなります。

5.箔押し用データの作り方と注意点
金や銀などの箔をあしらった表紙は、オリジナル御朱印帳に高級感と特別感を与えてくれます。
一方、箔押しは通常の印刷とは仕組みが異なるため、入稿データの作り方にも注意が必要です。箔押し用データを作成する際の基本を見ていきましょう。
印刷データと箔押しデータは別レイヤーに
表紙に箔押し加工を施す場合は、印刷する部分と箔押しする部分を分けて入稿します。
Illustratorでデザインデータを作る場合は、箔押しする文字やロゴ、紋、柄などを、通常の表紙デザインとは別のレイヤーにまとめてください。
「どこを印刷し、どこを箔押しするのか」が一目で分かる状態にしておくことで、入稿後のデータ確認や凸版の作成をスムーズに進められます。
箔押し用データは、基本的に黒一色で作成します。ただし、印刷用デザインと明確に区別できるのであれば、別の色で指定しても構いません。
実際に使用する金箔や銀箔などの色を、データ上で再現する必要はありません。希望する箔の種類や色は、見積もりや発注時に別途指定してください。
文字と線はアウトライン化
箔押し用データに含まれる文字は、必ずアウトライン化してください。
アウトライン化されていない状態で入稿すると、製作側の環境に同じフォントがない場合、別の書体へ置き換わったり、文字化けしたりする可能性があります。
線幅を設定したパスについても、必要に応じてアウトライン化しておくと安心です。線の設定方法によっては、凸版用のデータへ変換した際に太さが変わる場合があります。
また、透明効果、ドロップシャドウ、ぼかし、グラデーションなどは、箔押しではそのまま表現できません。箔押し部分は、輪郭のはっきりした単色の図形として作成してください。
細かな柄は0.5ミリの間隔を目安に
箔押しでは、入稿データをもとに凸版を作り、熱と圧力を加えて表紙へ箔を転写します。
そのため、パソコンの画面上ではきれいに見える細かな模様でも、凸版を作る段階や実際に箔を押す工程で、線や隙間がつぶれることがあります。
模様と模様の間は、0.5ミリ以上空けることをひとつの目安にしてください。
細かな彫刻や家紋、植物文様などを箔押しで表現する場合は、元のデザインをそのまま使用するのではなく、線を太くしたり、細部を省略したりする調整が必要になることがあります。特に布表紙は、紙表紙よりも表面に凹凸があるため、細かな文字や線がつぶれやすい傾向があります。
一方、印刷用紙やマットPP加工を施した表紙は、表面が比較的滑らかなため、布よりも細かなデザインを再現できる可能性があります。
ただし、0.5ミリという数値だけで仕上がりを判断することはできません。表紙素材や箔の種類、加工面積によって再現性は変わるため、細かな柄を使う場合は、入稿前に実際のデータを見せてご相談ください。
大きなベタ面は傷に注意
箔押しは、光の当たり方によって表情が変わり、オリジナル御朱印帳の印象を高めてくれる加工です。
その一方で、箔は擦れにあまり強くありません。特に、広い面積をベタで箔押しすると、使用中についた細かな傷が、文字や細い線だけの箔押しよりも目立ちやすくなります。
大きなモチーフを箔で表現したい場合は、全面を塗りつぶすのではなく、線画に置き換えたり、模様の一部を抜いたりするデザインも有効です。
箔押しの面積を抑えることで、傷が目立ちにくくなるだけでなく、すっきりと上品な表紙に仕上げやすくなります。
広い範囲に箔押しを施す場合は、表面を保護するビニールカバーを付ける方法もあります。日宝綜合製本ではカバーの手配も可能です。
凸版の費用はサイズで変動

箔押し加工には、デザインごとに専用の凸版が必要です。
凸版の製作費は、箔押しするデザインの大きさによって変わります。小さな文字やロゴであれば5,000円程度から、縦180ミリ、横120ミリの大判御朱印帳で表紙全体に近いサイズの版を作る場合は、最大で2万円程度になることもあります。
実際の費用は、版の大きさや仕様によって異なるため、あくまで目安です。
見積もりを依頼する際は、箔押ししたい文字や柄、おおよその加工範囲が分かる資料をご用意ください。完成した入稿データがなくても、ラフやイメージ画像、箔押ししたい範囲を示した簡単なレイアウトがあれば、概算を確認しやすくなります。
予算が決まっている場合は、箔押しの大きさや配置を調整しながら、見栄えと費用のバランスを検討できます。
6.入稿前に確認したいデータチェック
デザインデータが完成したら、すぐに入稿するのではなく、実際の仕上がりを想定しながら全体を確認しましょう。画面上では気づきにくい文字サイズや余白、画像の解像度、データ形式などを事前にチェックすることで、再入稿や製作スケジュールの遅れを防ぎやすくなります。
実寸プリントで仕上がりを確認
デザインデータが完成したら、パソコンの画面だけで確認を終えず、実際の仕上がりサイズでプリントしてみましょう。
モニターでは大きく見えていた柄が、実寸では思ったより小さく感じられたり、目立たせたつもりのモチーフが背景に埋もれて見えたりすることがあります。
特に、普段ポスターやパンフレットなどを制作しているデザイナーにとって、御朱印帳の表紙サイズは想像以上にコンパクトです。
印刷した紙を仕上がりサイズに切り、手に持って確認すると、文字の大きさや余白、モチーフのバランスを判断しやすくなります。
可能であれば、厚紙へ貼って表紙に近い状態を作り、側面への回り込みも確認してみてください。
画像解像度とリンク切れを確認
写真やイラストなどの画像を使用する場合は、入稿前に解像度を確認してください。
解像度が不足している画像は、画面上では問題なく見えても、印刷すると輪郭がぼやけたり、粗さが目立ったりすることがあります。
Illustratorデータで入稿する場合は、配置画像を正しくリンクするか、データ内へ埋め込んでください。リンク切れがあると、製作側で画像を確認できません。
画像解像度やリンクの状態に問題がある場合は、日宝綜合製本から確認のご連絡を差し上げますが、入稿前にチェックしておくことで、よりスムーズに製作へ進めます。
PDFは推奨形式で書き出す
PDFで入稿する場合は、「PDF/X-1a:2001」形式での書き出しを推奨しています。
PDF/X-1a:2001は、印刷用データで使用される規格のひとつです。フォントや色、透明効果などによるトラブルを減らし、製作側でデータを確認しやすくなります。
ただし、箔押し用データを別レイヤーで確認する必要がある場合など、Illustrator形式での入稿が適していることもあります。
どの形式で入稿すればよいか分からない場合は、データを書き出す前にご相談ください。
入稿前チェックリスト
入稿前には、次の項目を一通り確認しましょう。
□ 御朱印帳専用のテンプレートを使用している
□ 仕上がりサイズとデータサイズを確認している
□ 上下左右に必要な巻き込み部分を確保している
□ 背景や写真を仕上がり線の外側まで伸ばしている
□ 文字やロゴを仕上がり線から内側に配置している
□ 写真やイラストの解像度が不足していない
□ 配置画像にリンク切れがない
□ 文字と線をアウトライン化している
□ 箔押し部分を別レイヤーで作成している
□ 箔押しの文字や柄が細かすぎない
□ 表紙素材と箔押し加工の相性を確認している
□ 実際の仕上がりサイズでプリントして確認している
□ 希望納期から逆算して余裕を持って入稿する
すべての項目を確認しておくことで、入稿後のデータ修正や再入稿、製作スケジュールの遅れを防ぎやすくなります。
判断に迷う部分がある場合は、自己判断でデータを完成させるのではなく、作成途中の段階で日宝綜合製本へご相談ください。
オリジナルご朱印帳の製作は、お任せください!

日宝綜合製本では、神社仏閣様やデザイン会社様など向けに、オリジナル御朱印帳の製作サービスを承っております!デザインのご要望はもちろん、表紙素材や製本仕様に至るまで、製本会社ならではの知識とクオリティでご提案いたします。
「こんな御朱印帳を作ってみたい」「まだイメージが固まっていないけれど相談してみたい」
そんな段階でも構いません。どんなご希望でも丁寧にヒアリングし、企画から製作まで一緒に形にしてまいります。
まずはお気軽にお問い合わせください。
日宝綜合製本株式会社
岡山県岡山市中区今在家197-1(各所在地を見る)







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