こんにちは!
オリジナル御朱印帳の制作や、かわいい&カッコいい御朱印帳を手がけている日宝綜合製本の松尾です(^_^)/
全国の神社仏閣さまからのご依頼で、日々いろいろな御朱印帳をおつくりしている私たちですが、今回はちょっと視点を変えて「表紙素材」に注目してみたいと思います!
最近では、定番の和紙タイプだけでなく、布や木材、合皮など、実に多種多様な素材の御朱印帳が登場しています。それぞれの素材には、見た目の印象はもちろん、手ざわりや耐久性、印刷の映え方など、さまざまな特徴があります。
「どんな素材の御朱印帳が、自分には合っているんだろう?」
「こんな素材で御朱印帳を作ってみたいけど、可能かな?」
そんなふうに思ったことがある方にこそ、読んでいただきたい内容です。
それでは、さっそく見ていきましょう!
1.【金襴布(きんらんぬの)】西陣織にも使われる気品あふれる布地
御朱印帳の表紙素材として、まず思い浮かべる方が多いのは、やはり「金襴布(きんらんぬの)」を使ったタイプではないでしょうか。
金襴は、日本の伝統的な高級織物のひとつで、きらびやかな金糸(または金箔を貼った糸)をふんだんに織り込んだ、格式高い布地です。正式には「金襴緞子(きんらんどんす)」と呼ばれ、仏具や袈裟、茶道具の袋などにも用いられてきた歴史ある素材です。
模様も実に多彩で、花文様や鳳凰、唐草、亀甲など、縁起のよい伝統柄が豊富に揃っています。中でも「西陣織(にしじんおり)」は金襴の代表格。織りの細やかさ、柄の美しさには目を見張るものがあります。

金襴布を使った御朱印帳は、重厚感と華やかさを兼ね備えており、持っているだけで背筋がしゃんと伸びるような一冊に。とくに神社仏閣の格式にふさわしいデザインを求める方や、贈答用にも人気の素材です。
金襴布タイプの御朱印帳は、柄のバリエーションも非常に豊富。選ぶ楽しみがある反面、「どれにしようか迷ってしまう…」という声もよく聞きます(^^)
そんな時は、模様の意味や色の持つ印象などを手がかりに選んでみるのもおすすめです!
当社での商品は以下のリンクから
2.【ちりめん】やわらかな風合いと上品な和の趣を楽しむ
「ちりめん」は、細かな「しぼ(凹凸)」のある日本伝統の絹織物。柔らかくしなやかな手触りと、独特のシボによるふっくらとした質感が魅力です。もともとは和服の生地として古くから親しまれてきた素材で、和の装いと非常に相性のよい表情を持っています。
御朱印帳に使われているちりめん素材は、本物の絹ではなく、主にレーヨン製のものが主流です。レーヨンは絹のようななめらかさを持ちながら、軽量で扱いやすく、しかも強度もあるため、表紙素材としてとても優秀です。

さらに、ちりめんならではの凹凸感によって、多少の汚れや傷も目立ちにくく、丈夫で長く使えるというメリットもあります。毎回持ち歩く御朱印帳だからこそ、見た目だけでなく「実用性」もしっかり兼ね備えているのは嬉しいポイントですよね。

日宝綜合製本でも、ちりめん素材を使った御朱印帳は人気が高く、カラーバリエーションや柄の種類も豊富に取り揃えています(^^)
やさしい印象の和柄や、季節感のあるデザインなど、選ぶ楽しさも満載です。
「ふんわりと優しい雰囲気の御朱印帳を探している」
「和の風合いを大切にしたい」
そんな方には、ちりめん素材の表紙がぴったりかもしれません!
3. 【友禅和紙】繊細で華やか、見た目にときめく芸術和紙
続いてご紹介するのは、やさしく彩られた模様が印象的な「友禅和紙」です。
友禅和紙は、京友禅などに代表される友禅染の技法を応用したもので、色ごとに異なる型を使い、1色ずつ丁寧に刷り込んでいくという非常に手間のかかる工程でつくられています。多いものでは10色以上を重ねることもあり、すべての工程が手作業。ほんの少しのズレも許されない、まさに職人技の結晶です。

桜や梅、蝶、流水文、七宝など、日本らしい伝統文様が細やかに表現され、華やかで上品な仕上がりが魅力です。とくに布素材では表現しづらいような、繊細な色使いや柄の細密さは、友禅和紙ならでは。

また、印刷とはいえ、機械刷りのツルンとした質感ではなく、手刷りならではのわずかな凹凸があり、やわらかく温かみのある手触りも人気の理由です。表紙として手に取ったときの、ほっとする風合いは格別です。

ただし、友禅和紙はその美しさの反面、素材は「紙」ですので、擦れや摩耗、水濡れには少し弱い面もあります。雨の日の持ち歩きや、バッグの中での折れ曲がりなどには少し注意が必要です。
とはいえ、やはり魅力は「見た目の美しさ」。飾っておきたくなるような、絵画のような御朱印帳をお探しの方には、ぜひおすすめしたい素材です。
弊社でも、季節の草花や吉祥柄を中心に、友禅和紙タイプの御朱印帳を多数ご用意しています。
「最初の一冊に選んでよかった!」というお声も多い人気シリーズです(^^)
4. 【天然木材表紙】ひとつとして同じものはない、自然のぬくもりを手のひらに
続いてご紹介するのは、「天然木材」を使用した御朱印帳の表紙です。「えっ、木製の御朱印帳があるの?」と驚かれる方もいるかもしれませんが、実は近年じわじわと人気が高まっている素材なんです。
天然の木材をそのまま活かした表紙は、自然素材ならではの豊かな風合いと木目の美しさが魅力。ひとつとして同じ木目はなく、世界に一冊だけの御朱印帳になるという特別感があります。

特に杉やヒノキを使ったタイプは、手に取ったときのほんのりとした香りや、自然なぬくもりが感じられ、まるで森林浴をしているかのような癒しの効果も。御朱印帳を開くたびに、心がほっと和むのではないでしょうか。
さらに特別なものになると、神社の御神木を使用した御朱印帳も存在します。神聖な木に触れられるだけで、なんだかご利益まで授かれそうですよね(^^)
ただし、木材という素材の特性上、湿気や水濡れには十分注意が必要です。湿気を吸収すると、木目に沿って反りや変形が起こることがありますので、保管の際はなるべく風通しのよい場所に置くことや、水に濡れてしまうと跡形がつくので、水がかからないように取り扱いに気をつける、といった配慮が必要です。
木の温もりや自然の力に惹かれる方、ちょっと人と違った一冊を持ちたい方にはぴったりの素材。
「これぞ自分だけの御朱印帳」と呼べる特別な存在になること間違いなしです。
5. 【人工木材表紙】加工性と安定性に優れた、今注目の人気素材
いま、御朱印帳の表紙素材として人気を集めているのが、「人工木材(MDF:中質繊維板)」を使ったタイプです。
「MDF」とは、Medium Density Fiberboard の略で、木材を細かく繊維状にしたものを圧縮し、接着剤で成型した木質系の板材。天然木のような見た目を持ちながら、人工素材ならではの安定性と扱いやすさを備えており、家具や建材など幅広い分野でも使われている素材です。
御朱印帳の表紙としても、MDFにはたくさんのメリットがあります。まず、表面がとても滑らかで均一なため、塗装や印刷との相性が抜群。そして、天然木とは違い、反りや割れといった経年変化が起きにくく、気候による影響も少ないのが大きな特長です。

また、レーザーによる刻印や彫刻、穴あけといった細やかな加工がしやすいのもポイント。これらの特性を活かした一例が、上の写真の御朱印帳です。レーザーで文様を刻印し、あえて穴を開けた部分から下地のカラー和紙やイラストをのぞかせるなど、立体感のあるデザインが実現されています。まさに「魅せる」御朱印帳として、デザイン性の高さにも注目が集まっています。
人工素材というと少し冷たい印象を持たれる方もいるかもしれませんが、MDFは木の温もりを感じさせながらも、デザインの自由度が高い、実用的で魅力的な木製素材。これからますます人気が高まっていくのではないでしょうか。
「自分だけの一冊をカスタムしたい」
「レーザー彫刻でオリジナリティを出したい」
そんな方には、MDF素材の御朱印帳がぴったりかもしれません!
6. 【箔押し加工表紙】金や銀の輝きが際立つ、華やかで印象的な一冊
つづいてご紹介するのは、表紙に「箔押し加工」を施したタイプの御朱印帳です。高級感があり、華やかで目を引くデザインに仕上がることから、根強い人気を誇ります。
箔押し加工の最大の特徴は、なんといっても金や銀といったメタリックカラーの鮮やかさ。光の加減でキラッと輝くその質感は、ほかの加工ではなかなか出せない特別な魅力があります。豪華さを演出したいときにはぴったりの表現方法です。
この加工には「凸版(とっぱん)」と呼ばれる立体的な版を使うため、表面にはほんのりと凹凸が生まれ、光沢だけでなく手触りにも立体感が加わるのもポイント。視覚だけでなく、触覚でも特別感を楽しめる仕上がりになります。

上の写真の御朱印帳は、布素材の表紙に金箔を施したデザインですが、布だけでなく、印刷された紙の表紙や和紙タイプにワンポイントとして箔押しを加えたものなど、バリエーションは多岐にわたります。
柄そのものを箔で表現するもよし、文字や紋章にだけ箔を使ってアクセントにするもよし。小さな加工でも、その効果は抜群です。たとえば寺社名や社紋、神仏のシルエットなどを箔押しにすることで、グッと高級感が増します。
「せっかくの御朱印帳だから、見た目にもこだわりたい」
「ちょっとゴージャスで特別感のある一冊が欲しい」
そんな方には、この箔押し表紙タイプがぴったりです!
こちらの箔押し加工の詳細はこちらのブログにまとめてありますので、是非そちらも一読してみてください。
7.【布クロス】印刷の美しさと布の強さを両立した進化型素材
つづいてご紹介するのは、「布クロス」と呼ばれる素材を使った御朱印帳です。実はこの表紙素材を使った御朱印帳は、当社・日宝綜合製本が独自に企画したもので、一般にはあまり流通していない珍しいタイプかもしれません。だからこそぜひ知っていただきたい、こだわりの素材です!
この「布クロス」の特徴は、ひとことで言うと「印刷できる布」であるという点。これまで、布にプリント加工を施す場合、どうしてもインクがにじんでしまい、繊細な模様や細かな線がぼやけてしまう…という課題がありました。
そこで採用したのが、紙と布の中間のような特性をもつ布クロス。布のようにしなやかで丈夫でありながら、印刷面は紙に近く、細部まで美しく表現できるのが最大の魅力です。

表面にはわずかに凹凸があり、プリントでありながら布ならではの優しい質感もきちんと残っています。アップで見ると、ほんのりと織り目が感じられ、手触りにも布らしさが宿っています。
特に伊藤若冲のような緻密で繊細な絵柄を再現するには最適な素材。従来の布表紙では再現が難しかった芸術性の高いデザインも、この布クロスタイプなら美しく再現することが可能です。

「細かい模様まで美しく残したい」
「でも、しっかりとした耐久性もほしい」
そんなニーズに応える、まさに「いいとこ取り」の素材です!
8. 【アクリル表紙】透明感×アート性!唯一無二の御朱印帳を手元に
最後にご紹介するのは、ちょっと変わり種。透明な「アクリル」を使った御朱印帳の表紙です。
アクリルといえば、アクリルスタンドや什器などに使われる硬質の透明素材。そのクリアな美しさを活かして、表面に印刷を施したのがこのアクリル表紙タイプの御朱印帳です。市場でもまだまだ珍しく、見かけることが少ない希少な一冊。実は当社・日宝綜合製本でもごく限られた数量で製造しています。

アクリルの魅力はなんといっても、その透明感と存在感。表面にプリントされた柄がまるで浮かび上がるように見え、光の当たり方によって印象が変化するのも魅力です。平面的な印刷とは違う、奥行きのある立体的な美しさが楽しめます。
また、硬くて丈夫な素材なので、型崩れしにくく、バッグの中でも安心。表紙としての耐久性は申し分ありません。ただし、重さは一般的な御朱印帳より少ししっかりしていますので、持ち歩きの際にはその点もご考慮くださいね。

「人と違う御朱印帳がほしい!」
「アート性を感じる一冊を探している」
そんな方には、アクリル表紙の御朱印帳がきっと刺さるはずです(^^)
個性を大切にしたい方に、ぜひおすすめしたい一冊です。
あなたらしい一冊に出会うために、表紙素材からこだわってみませんか?
以上御朱印帳の表紙の種類でした。
御朱印帳は、単なるノートではなく「ご縁を記録する特別な一冊」です。だからこそ、表紙素材にも自分らしさや使い心地へのこだわりを込めてみてはいかがでしょうか?
今回ご紹介したように、御朱印帳の表紙素材には、金襴布・ちりめん・友禅和紙・天然木材・MDF・箔押し・布クロス・アクリルなど、実に多彩な種類があります。それぞれに異なる風合いや特徴があり、手に取ったときの感触や見た目の印象もまったく異なります。
「長く使える丈夫さを重視したい」
「華やかで写真映えする一冊を選びたい」
「自分だけのデザインを形にしたい」
そんな思いに応えられる素材が、きっと見つかるはずです。
さらに!さらに!!
日宝では、神社仏閣様やデザイン会社様など向けに、オリジナル御朱印帳の製作サービスを承っております!デザインのご要望はもちろん、表紙素材や製本仕様に至るまで、製本会社ならではの知識とクオリティでご提案いたします。

「こんな御朱印帳を作ってみたい」「まだイメージが固まっていないけれど相談してみたい」
そんな段階でも構いません。どんなご希望でも丁寧にヒアリングし、企画から製作まで一緒に形にしてまいります。
まずはお気軽にお問い合わせください。
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