こんにちは!
全国各地のご朱印、お城印集めが趣味の神宮寺城一郎です!
今回足を運んだのは、香川県高松市にある「屋島寺(やしまじ)」。四国八十八ヶ所霊場の第84番札所として知られる名刹です。場所は高松市のシンボルであり、代表的な観光スポットにもなっている屋島のてっぺん。しかも屋島は今年開催されている「瀬戸内国際芸術祭2025」の会場のひとつにもなっており、アートと歴史が入り混じる、なんともにぎやかなスポットになっています。
この記事では、そんな屋島寺へのアクセス方法から見どころ、そして旅の一番の楽しみでもある御朱印の魅力までたっぷりとお届けします。御朱印をいただいた後は、アートに触れて心も整う、まさに「ご朱印と芸術のいいとこ取り旅」を満喫!どうぞ最後までお付き合いください!

歴史とアートを体感できる屋島寺には「波にうさぎ柄の御朱印帳」をお供に
瀬戸内海の絶景を堪能したあとは、歴史とアートが息づく屋島寺へ。参拝のお供には、飛躍や繁栄を表すうさぎと波模様があしらわれた御朱印帳がおすすめ!瀬戸の風景にもよく似合う一冊は、旅の記憶をそっと彩ってくれますよ。記事の最後でご紹介していますので、ぜひチェックしてみてくださいね!
屋島寺のアクセスと基本情報
【屋島寺の所在地】
〒761-0111 香川県高松市屋島東町1808
【屋島寺の電話番号】
087-841-9418
【屋島寺の参拝時間】
終日参拝可能。御朱印の受付時間は8時~17時
【屋島寺へのアクセス】
●電車 「JR 屋島駅」「ことでん 屋島駅」から屋島山上シャトルバスで「屋島山上停留所」下車。徒歩約7分
●車 高松自動車道「高松中央IC」より約20分
【屋島寺の駐車場】
高松市屋島山上観光駐車場を利用。普通車1日1回 300円
屋島寺のご由緒
屋島は、高松市の東部に位置する火山台地の半島で、源平合戦の古戦場としても知られる歴史深い土地です。その屋島の北嶺に、天平勝宝6年(754年)、唐から渡来した高僧・鑑真和上によって「屋島寺」が創建されました。創建当初は、普賢菩薩像と経典が安置されていたと伝えられています。
屋島寺は、四国八十八ヶ所霊場の第84番札所であり、霊場の中でも唯一、鑑真和上が開いた寺院として特別な位置づけを持っています。その後、鑑真の弟子である恵雲律師が伽藍の整備を行い、「屋島寺」と名付けて初代住職となりました。
弘仁6年(815年)には、弘法大師・空海が嵯峨天皇の勅願により、伽藍を現在の南嶺に移し、十一面千手観音像を彫造して本尊としました。さらに天暦年間(947〜957年)には、明達律師が訪れ、四天王像を奉納しています。
現在の本尊である十一面千手観音坐像は、この時代につくられたもので、国の重要文化財に指定されています。また、鎌倉時代に建立された本堂も同じく国指定の重要文化財であり、江戸時代には藩主の支援を受けて修築が行われました。
【ご利益】
千手観世音菩薩(御本尊)
…災難除け、病気平癒、長寿、夫婦円満、恋愛成就など
蓑山大明神
…狸は一夫一婦制であることから、夫婦円満、家庭円満、縁結び、また商売繁盛、子宝、福運など
源平合戦ゆかりの地「屋島」山上に佇む【屋島寺】の見どころ
今回は高松出張のついでに、せっかくなので「屋島」まで足を延ばすことにした。
ちょうどこの日は、香川県の離島を中心に3年に一度開催されている「瀬戸内国際芸術祭2025」の開会式が高松で開かれるというまさに絶妙なタイミング。芸術の香りが町じゅうに漂っていて、どうも心がソワソワする。
今回の目的は、屋島寺の参拝なのだが、芸術祭が開催中とあっては、アート作品も少しばかり覗いてみたくなる。御朱印とアート、どちらも楽しめるとなれば、これはもう行かない手はないだろう。
【屋島山上まで】バスは来ぬ、タクシーも来ぬ…。どうする?
高松駅からJR高徳線の汽車に揺られ、「屋島駅」で下車する。

さて、ここからは屋島山上シャトルバスで一気に山頂へ…のつもりだった。が、バスの時刻表を見て軽く絶句。次の便まで、なんと1時間待ち…。これはいけない。予定が詰まっている身としては、ここで1時間の足止めは痛い。
そんなわけで、屋島寺へシャトルバスで向かう方は、事前に時刻表を確認し、バスの時間を起点に旅の行程を組むことを強くおすすめしたい。

仕方なく、タクシーを呼ぼうと電話をかけてみる。すると「配車まで30分ほどかかります」とのこと。うーん…これまた微妙。

電話を切って駅前で思案していると、まるでタイミングを見計らったかのように、一台のタクシーが乗客を降ろして戻ってきた。
なんという幸運!すかさず運転手に声をかけ、ありがたく乗車させてもらうことに。ヤッタ!
無事に屋島山上駐車場に到着。料金は1,790円。急な出費ではあったが、時間をお金で買ったと思えば安いもの…ということにしておく。
【屋島山上駐車場】歴史が息づく屋島の入り口。参拝前の小さな歴史散歩
屋島山上の駐車場には観光バスがずらり。さすがは屋島。団体客の人気スポットでもあるようだ。帰りはシャトルバスを使うつもりなので、念のため時刻表をチェックしておく。ふむふむ、これで安心。なお、ここから屋島寺までは、わずか80mほど。道のりとしては軽い散歩だ。


歩きはじめてすぐ、左手に目を引くものがある。源平合戦を描いた一枚の絵。そう、ここ屋島は、源平合戦の激戦地のひとつとして知られる場所だ。

一ノ谷の戦いで敗れた平氏が、再起を期して臨んだのがこの「屋島の戦い」。時は1185年。平家の総大将は平清盛の三男・平宗盛、そして迎え撃つ源氏の将は、かの源義経。歴史好きにはたまらない顔ぶれである。
この戦でひときわ有名なのが、那須与一による「扇の的」の逸話だ。海に浮かぶ小舟の上、翻る扇の的を見事に射抜いたという、まさに武士の美学が詰まった一矢。義経の軍がこの戦に勝利したことで、源氏の勢いは一気に加速していく。
歴史と風が交差する屋島の山上、いま自分がその舞台に立っているかと思うと、あらためて感慨深いものがある。
【東大門から境内へ】朱の門をくぐれば、時を超える静けさが広がる
駐車場から屋島寺へと歩を進めていると、まず目に飛び込んでくるのが鮮やかな朱塗りの「東大門」。その色合いが山の緑と見事に調和していて、なんとも絵になる。門をくぐる前から、気持ちがすっと引き締まるようだ。


門の奥にはすらりと立つ五重石塔が見える。静かに堂々と佇むその姿は、境内の中心へと誘ってくれているかのようだ。
東大門を一歩くぐれば、そこはもう、日常とは少し違う空気が流れる場所。歴史の重みと、山の静けさに包まれながら、足取りも自然とゆっくりになる。

東大門を入って右に曲がると、石畳と玉砂利の白さがまばゆい境内に千躰堂、三躰堂、一願不動尊、大師堂、七福神の像、熊野権現社などが整然と並んでいる。

【千躰堂(せんたいどう)】千の手がそっと見守る小さなお堂
本堂へ向かう途中、右手にひっそりと佇むのが「千躰堂」だ。その名の通り、千手観音をお祀りするお堂である。
派手さはないが、堂内には静かな力強さが宿っているように感じる。思わず手を合わせたくなるような、そんな場所だ。

【三躰堂(さんたいどう)】三尊が見守る、静かな並び
千躰堂のすぐ隣に並ぶのが「三躰堂」だ。こちらには、釈迦如来、阿弥陀如来、そして屋島寺の開基・鑑真和上の三尊が祀られている。
それぞれが深い信仰と歴史の象徴であり、静かに手を合わせるだけで背筋がすっと伸びるような気がする。千躰堂とあわせて、ぜひ足を止めておきたい場所だ。

【一願不動尊】ビジュアルもご利益も圧巻!“映える”不動明王
境内の一角に、ひときわ存在感を放つ石仏があった。「一願不動尊」だ。右手に利剣、左手に縄、そして背後には燃え上がる火炎。その怒りの形相は、不動明王の名にふさわしく、見る者の心をビシッと正してくれるようだ。
石の表面には濃淡があり、陰影が美しく浮かび上がる。今どきの言葉を借りれば、まさに「映える」仏さま。写真に収めたくなる気持ちもうなずける。
願いをひとつ、心に込めてそっと手を合わせる。

【大師堂】四国霊場の心の支柱、弘法大師を祀るお堂
千躰堂、三躰堂と並び、参道沿いに静かに佇む銅ぶきのお堂が、弘法大師・空海をお祀りする「大師堂」だ。こぢんまりとしてはいるが、その存在感は決して小さくない。
四国といえば、弘法大師のゆかりの地。誕生の地であり、若き日の修行の舞台でもある。そんな大師の足跡をたどるために、今も多くのお遍路さんが日々、四国内に点在する霊場を巡っている。ちなみに各霊場の寺にはこの「大師堂」が立てられている。
大師堂の前に立つと、巡礼者たちの静かな祈りや、長い歴史の流れがふと感じられるような気がした。華やかさはなくとも、心を整える場所というのは、こういうところなのかもしれない。

【七福神の像】
大師堂のすぐ北側には七福神像も鎮座していた。

【熊野権現社】神と仏がともに息づく小さな社
境内の一角に「熊野権現社」と名前が刻まれた小さなお社があった。熊野権現とは、和歌山・熊野三山に祀られる神さまで、全国に広がる熊野信仰の中心的存在だ。
この「権現」という呼び方は、仏さまが日本の神の姿で現れるという「本地垂迹(ほんじすいじゃく)」という考え方に由来している。つまり、神と仏が一体と考えられていた時代の名残なのだとか。
熊野神を祀る寺院は現在全国に約3,000社もあり、ここ屋島寺の熊野権現社もそのひとつ。そばには、葵の御紋が刻まれた石灯籠が静かに佇んでいた。

【蓑山大明神】屋島を守る、変化の名手・太三郎狸
本堂の横に、赤い鳥居のトンネルとともに現れるのが「蓑山大明神」だ。ここに祀られているのは、日本三大たぬきのひとつに数えられる「太三郎狸」。四国の狸たちの総大将とされ、変化(へんげ)の力に優れた存在として知られている。

太三郎狸は、かつて弘法大師・空海が霧の中で道に迷った際、老人の姿に化けて案内したという伝説が残る。また、源平合戦の夢を住職に見せるなど、不思議な力で屋島を見守ってきたと古より語り継がれてきた。
そのユニークな伝承は、スタジオジブリの映画『平成狸合戦ぽんぽこ』にも影響を与えたとされ、屋島寺は狸好きにも人気のスポットとなっている。


変幻自在なたぬきの神様である蓑山大明神は、夫婦円満や商売繁盛などのご利益もあるとされ、訪れる人々の願いにそっと寄り添ってくれる存在として親しまれている。

【本堂】静けさと威厳が共存する屋島寺の中心
蓑山大明神のすぐ隣に、堂々と構えるのが屋島寺の本堂だ。
この本堂は、鎌倉時代の建築部材を一部用い、江戸時代初期の1618年に再建されたものとされている。入母屋造、本瓦葺き、桁行5間・梁間5間という堂々たる構えで、どこか中国寺院を思わせるような趣が漂う。
静かに一礼し、手を合わせる。

【宝物殿】静けさの奥に歴史と美が眠るミュージアム
本堂の西側に佇むスタイリッシュな建物が「宝物殿」だ。ここには、平安時代に造られた御本尊の十一面千手観音坐像をはじめ、貴重な仏像や源平合戦ゆかりの資料が展示されている。とくに本尊は、光背や脇手まで当時の姿をとどめる一木造りの名品で、国の重要文化財にも指定されている。
展示物には、源氏の白旗や「源氏の勝臼」、絵巻物や屏風など、歴史ファン垂涎の品々も。館内から望める「雪の庭」は、白い凝灰岩を雪に見立てた庭園で、屋島山上では珍しい景観だ。
今回は残念ながら立ち寄れなかったが、次回はぜひ、歴史と美に浸る時間を味わってみたい。

《屋島寺宝物館の基本情報》
【屋島寺宝物館の所在地】
香川県高松市屋島東町1808
【屋島寺宝物館の電話番号】
087-841-9418
【屋島寺宝物館の営業情報】
●開館時間 9時~17時
●休館日 無休
●入館料 一般500円、中学生以下300円
印象深い筆跡と種字印が特徴的な屋島寺の御朱印
一通り参拝を終え、御朱印をいただきに納経所へと向かった。

御朱印は直書きをしてくれるという。真ん中には「大悲殿」の文字が豪快な書体で書かれている。中央の宝印は種字「キリーク」。右上の印は「四国八十四番」、左下は「屋島寺印」。ちなみに四国霊場の御朱印は日付が入らないのが通常だ。500円。

【西尾根展望台】見晴らしの先に広がる多島美に見とれて
御朱印も無事にいただき、四天門から境内を出て向かったのは「西尾根展望台」だ。

その名のとおり西側に開けた展望台で、高松市街や讃岐平野を一望できる。さらに視線を遠くに移せば、瀬戸内海に浮かぶ島々が連なる、美しい多島美のパノラマが広がっている。

この日は雲ひとつない快晴。空と海、それぞれの青が重なり合い、その間に浮かぶ島々の輪郭がくっきりと映える。立ち止まりしばし言葉を忘れるほどの見事な絶景だった。

【屋島山上交流拠点 やしまーる】伝統とアートが交差する円形の癒し空間
西尾根展望台を後にし、土産物屋が立ち並ぶにぎやかな通りを抜けると、ふいに視界が開けてガラス張りの円形屋根を持つ印象的な建物が現れた。以前訪れたときには、こんなモダンな建物はなかったはずだが…。少し驚きつつ近づいてみる。

この施設は「屋島山上交流拠点やしまーる」。2022年に完成したばかりの、屋島の新たなランドマークだという。起伏に富んだ敷地に沿って、曲線を描くように建てられた建築は、どこか自然と調和していて心地よい。建物の屋根には、香川県庵治(あじ)地域でしか採れない希少な庵治石が使われているとのことで、さりげなく地域の誇りも宿っている。


入館は無料。回廊に沿ってぐるりと歩けば、瀬戸内海の絶景を背景に、約200mのゆるやかな散策が楽しめる。どこを切り取っても絵になる風景が続き、心がほどけていくようだ。

館内には、源平合戦をテーマにしたパノラマアートの展示や、屋島の狸をモチーフにした可愛らしいスイーツを味わえるカフェも。立ち寄る人々がそれぞれの楽しみ方で過ごしている様子が印象的だった。


中庭には、「瀬戸内国際芸術祭」のアート作品も展示されていた。海と山の動物たちが無邪気に遊ぶようなその作品は、見ているだけで思わず頬が緩む。歴史、自然、芸術、そのどれもが穏やかに交差する、癒やしの空間だった。



《やしまーるの基本情報》
【やしまーるの所在地】
香川県高松市屋島東町1784-6
【やしまーるの電話番号】
087-802-8466
【やしまーるの営業情報】
●営業時間 9時~17時(金・土・祝前日は9時~21時)
●定休日 火曜日(祝日の場合は翌平日)
●入場無料
歴史・自然・アートが融合する屋島寺にぴったりな御朱印帳!
いかがでしたか?今回は、自然を楽しみながら現代アートも楽しめる、一石二鳥な屋島寺のご紹介でした。記事の最後に、屋島寺にぴったりの御朱印帳をご紹介。それがこちらの「波にうさぎ柄の御朱印帳」です。

柔らかな波に飛び跳ねるうさぎが描かれたこの御朱印帳は「飛躍」や「繁栄」といった意味をもつ、とても縁起の良い柄なのです!瀬戸内の穏やかな波と、屋島の守り神・太三郎狸にも通じる愛らしさ。どこか「やしまーる」で見たアート作品にも似た、モダンで印象的なデザインが心をくすぐりますよね!
すでに御朱印集めをしている人には2冊目・3冊目として、ちょっと気分を変えたいときなどにおすすめしたい1冊!そして、これから御朱印巡りをはじめてみたいという方にも、この一冊ならきっと気持ちよくスタートを切れるのではないでしょうか。
旅の記録を残す道具としても、持ち歩くのが楽しくなる一冊。屋島寺という歴史と自然とアートが交わる特別な場所にふさわしい御朱印帳としていかがでしょうか。
ステキな御朱印帳を片手に、楽しい御朱印集めに出かけましょう!
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